勝ち続けるために

勝ち続けるために(3) 計画の見直しと重要指標の 再設定

Win or Game Over depending on the chosen solution.
クリームチームマーケティングでは150社250ブランドの支援実績と独自のノウハウを元に、戦略立案から施策実行まで一気通貫して支援しています。化粧品・健康食品D2Cビジネスに課題がある方はお気軽にご相談ください。⇒無料のパーソナルコンサルティングで相談する

計画通りに進んでいない場合

当初設定したKPIをうまく進めることができず、売上が設定していた目標額に到達しない可能性が高い場合に、どのようにして対策を立てればよいのでしょうか。

①KGI・KPIを見直す

最初におこなうのが、KGI、KPIの見直しです。年間1億円の売上を目標にしていたものの、半年後の売上額は3,000万円で、残りの半年で9,000万円を売り上げなければならないとしたら、残りの半年で、当初設定していた額の1.5倍の売上を達成しなければならないということです。

これを売上=客数×単価×頻度を使ってKPIに落とし込むとき、客数・単価・頻度のそれぞれを1.5倍しなければならないと考える人が多いのですが、実はそうではありません。これは掛け算で増えていくので、すべてを1.5倍にする必要はないのです。

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それぞれを少しずつ増やしていけば、売上が1.5倍になる落とし所が見つかります。要するに、まずKGIを見直した後に、KPIのそれぞれの変数を変えていくということです。

たとえば、なかなか客数が増えていないということであれば、他の2つの変数を少し上げてみる。顧客単価を高めるためにセット販売を積極的に打ち出してみるのもひとつの方法ですし、購入頻度を高めるために商品のラインアップを増やすという方法もあるでしょう。

このように、変数を変えてみるという方法があります。

②優先順位を変える

KPIの変数が変われば、それに連動して優先順位も変える必要が出てきます。一例として、客数を増やすことが現状ではあまりできていないとします。そうすると、まずは対策としてその他の購入頻度と顧客単価を高める施策を考えていくことになります。

顧客単価を高めるためには、顧客に提案する商品やサービスを変える必要があります。購入頻度が接触頻度を超えることは絶対にありませんから、まずは接触頻度を増やさなければなりません。セット販売を積極的にするのなら、セット販売を訴求するために広告を考えたり、マーケティング施策をおこなったりする必要があります。

そうすると、当初予定していたKPIとは違うKPIになるため、当然のことながらタスクの優先順位が変わってきます。

こうして対策を立てたら、またアクションプランの実行とモニタリングを繰り返していくことになります。

Crossing out Plan A and Plan B and writing Plan C.

成功に近づく最も重要なポイント

こうして、計画通りに進まないときには計画の見直しと再設定が必要になります。最終的に成功に近づくために最も重要なことは、途中で諦めずに改善し続けることです。

EC・D2Cのビジネスに限らず、私たちは始めたことがなかなかうまく行かないと、当然ですが焦ります。焦りは計画の見直しと改善を生みますが、挫折してしまうことがあります。想像していた成長速度と現実があまりに違うために、ギャップを感じて苦しくなってしまうのです。

特に事業を始めた段階では、押しつぶされそうなほどの不安と焦りを感じるものです。いくら綿密に準備を重ねて万全の体制でスタートしたとしても、やはり最初は成果が出ない、なかなか思い通りにいかない時期があるのです。

しかも、広告やPR、ECサイトの構築のために多額のコストがかかり続けています。成果が出ない間はただコストが垂れ流されているだけなので、余計に重圧を感じてしまうのです。

しかし、数々の施策が功を奏し始めると、矢印が少しずつ上を向き始めます。そしてあるとき、まるで飛行機が飛び立つように急成長するタイミングが訪れます。このように、事業は成長曲線を描いて軌道に乗っていくのです。

この成長曲線は、EC・D2Cビジネスや化粧品・健康食品に限ったことではありません。受験勉強や趣味などの個人的な活動にも同じ原理が当てはまります。多くの人は、成長曲線ではなくまっすぐな矢印が右上を指しているかのように成長するものだと思っています。想像していた成長速度と現実に大きなギャップが生じるのは、それが原因です。

しかし成長曲線を描いて軌道に乗っていくものだと最初から認識しておけば、最初の最も辛い時期は乗り越えられるはずです。

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進捗管理

先ほど例として、1年後に売上を1.2億万円達成すると決めたが3カ月 後の売上総額が2,000万円だったという事例を挙げました。そして、多 くの人がここから挽回し、残りの9カ月で1億円に到達するように売上目 標を変更します。

ただ、場合によっては挽回しなければならない額が大きすぎて、最終 目標である1.2億円には到達できないことが明らかなこともあります。 当初の計画が月に1,000万円の売上目標だったのに、挽回するために月 に2,000万円の売上目標に変更しても、そもそも現時点で目標を割り込 んでしまっているわけですから、達成することは相当困難です。

そこで、 最終的なゴールを1.2億円から1億円、8,000万円と下方修正 して現実的に目標達成に向けて進んでいくことになりますが、 それを 「失敗」だと捉えてしまう人がいます。 しかし、 ここで失敗と捉えるか どうかで、その後の成功確率は大きく変わります。

最終的に成功する会社は、下方修正であっても軌道修正してゴールを 再設定し、そこに向けて進んでいける会社です。当初の目標には到達し なかったとしても「目標に向かって進んでいく」という姿勢は継続しています。諦めずに改善を続けていけば、いつかは当初の目標に近づいて いくことができるからです。 下方修正を失敗と認識してしまうと、それ以上積極的な改善策を打ち 出すことが難しくなってしまいます。

Achievement on a long journey. Get a progress prize

この記事の著者

勝ち続けるために(3) 計画の見直しと重要指標の 再設定 | 通販化粧品・健康食品業界に特化したコンサルティングとダイレクトマーケティング支援
山口尚大EC・通販コンサルタント クリームチームマーケティング代表兼CEO
2006年より化粧品、健康食品業界に特化したダイレクトマーケティング支援を行い、これまで150社250ブランド超の売上アップを実現。業界に特化した豊富な経験やノウハウ、リソースを提供している。

・著書『化粧品・健康食品業界のためのダイレクトマーケティング成功と失敗の法則』
・著書『化粧品・健康食品EC・D2C新規参入パーフェクトガイド』
・書籍と同名のコラムを日本ネット経済新聞にて連載中