業界の未来と成功へのヒント

化粧品・健康食品D2Cの競争激化を制する! 勝ち残るための極意を解説

feet standing on street with road markings. question mark between arrows pointing left or right
クリームチームマーケティングでは150社250ブランドの支援実績と独自のノウハウを元に、戦略立案から施策実行まで一気通貫して支援しています。化粧品・健康食品D2Cビジネスに課題がある方はお気軽にご相談ください。⇒無料のパーソナルコンサルティングで相談する

競合ひしめくこの業界で勝ち残るためには

本質を見極める

競合がひしめき合うこの化粧品・健康食品業界の中で、長く生き残っていくためには、小手先の知識や情報を集めることではなく、本質をしっかりと見極めることが最も重要であると言えます。

ランディングページひとつ取ってみてもそうです。いまや、どのメーカーでも同じようなランディングページになってしまっています。同じようなデザインに、どこかで聞いた言い回し。このようなページが乱立している原因として挙げられるのは、本質を見極めずに小手先だけを真似していることが多いという点です。

「コピーは悩みのワードを入れる」とか「ボタンは緑と赤だとどちらがいい」など、画一的な答えを求めた結果、現在のような状況になっています。

もちろん、一つひとつの答えには裏付けされたデータや根拠がありますが、それらはあくまでテクニカルな話であり、もっと重要なことがその前提にあることを理解できていない場合が多いのです。

マーケティングの仕組みづくりや、メーカーとしての考え方、顧客との距離感など、その本質的な部分が通販ビジネスにおいて最も重要であることは決して忘れてはいけません。

Hand holding a magnifying glass

What、Why、Howのなかで重視すべきは?

何をやるのか(What)、なぜやるのか(Why)、どのようにやるのか(How)。この中で一番大切なことは「なぜやるのか」ということです。

何をやるのか、どのようにやるのかということも、もちろん重要なポイントではありますが、施策やテクニックなど目先の話になってしまうからです。「なぜそれをやる必要があるのか?」を最初に突き詰めていくのです。そうすることで、メーカーにとって大切にしていることや、本質が自ずと見えてくるようになります。本質を理解していれば「何をやるのか」も「どのようにやるのか」も自然と見つかるようになるのです。

例えば「最近はLINE広告の反応が良い」と代理店に言われても、自社の顧客層は年齢が高く、LINEを使う層は少ないだろうと判断したならば、打つべき施策も変わってくるはずです。そのような提案をされても、「LINEよりもDMを送ったほうが効果的だ」と自然に考えられるようになります。

ついついHowやWhatばかりに目が向きがちですが、Whyにしっかりと向き合って考える癖をつけることはとても重要なポイントだと言えるでしょう。

Why ?

投資を惜しんではいけない

成功している会社は、何か施策を打つときであっても、稼いだ利益からしっかりと投資するという視点でお金を出すことが多いと感じます。

「稼いで投資して、稼いで投資して……」成功しているメーカーは、常にこれを繰り返しています。一方、うまくいっていないメーカーでは大きな利益が出たとき、そのお金を大事にしすぎるあまり、次の施策に投資をせずに結局右肩下がりになってしまうケースがよく見られます。

やはり稼いだ利益というのは有効活用することが大事です。もっと大きな成功を目指すためにも、投資として使うことが効果的だと言えるでしょう。

例えば、これまでウェブ広告だけでやってきて売上が伸びてきていたとしても、それだけを繰り返していれば最終的には必ず頭打ちになってしまうのです。「これまではウェブでしか広告を出していなかったけれども、今回はテレビCMを流してみよう」など、そういった新しいチャレンジをしていかなければ、必ずどこかで停滞してしまいます。

同じことをやり続けても、今以上に成果が上がっていくことはありません。例えばリブランドをしたり、商品のパッケージを刷新する、認知を広めるためにテレビCMを流してみるなど、新しい試みやチャレンジに利益を投資することができる状態にしておく、この考え方が成功するためには重要だと言えます。

もちろん新しいチャレンジが成功するかはわかりません。しかし、競合ひしめく厳しい業界にあって、投資を惜しまずに積極的にやっているメーカーとそうでないメーカーでは、将来大きな違いが生まれてくることは明らかでしょう。

Property investment

トライアンドエラーで顧客を理解し続ける

お客様が何に悩んでいるのか、今どういう状況にあるのか。メーカーはそれを積極的に知りにいくことで新しい商品を開発したり、改良したりすることができます。

顧客を知らなければ、指標が持てず、独りよがりの商品が出来上がってしまうのです。メーカーは顧客の悩みを解決するソリューションを提供しているわけですから、何かわからないことがあれば、市場に目を向けて顧客に聞き、その声をもとにすぐに行動することを徹底することが重要です。

なぜこのようなことをあえて言うのかというと、メーカーは自社だけで考えすぎてしまうケースが多いからです。納得する答えを自分たちの中で見つけなければ、なかなか始められない。そんなメーカーが意外と多いのです。

実際に、ランディングページを1ページ作るのに何ヶ月もかけてしまい、いつまでたってもセールスができないというメーカーもあります。アート作品のように細部にわたって担当者の美的なこだわりが強すぎる……。本書でも話してきたとおり、何ヶ月もランディングページの作成にこだわっているよりも、適当に数パターンをつくり、それを市場に出して顧客の反応を取ったほうが、圧倒的に効率がいいのですが、なかなか行動に移せないメーカーが多いのです。これは大きな問題です。わからないことがあれば、顧客から答えを聞き続けるというのは、とても重要な考え方です。

答えは常に顧客が持っているのです。わからないことがあれば、市場に目を向けて顧客の声を聞き、その声を元にトライアンドエラーの精神で行動することを徹底していくようにしましょう。

Kid tries to keep and not fall, for the first time standing on roller skates

一度やると決めたら、継続する我慢も必要

マーケティングの施策や外注でもそうですが、一度手をつけたことは、ある程度の結果が出るまで継続して行ってみるようにしましょう。

例えば「30万円の広告費をかけてみたけれども、結果が全然出ないからやめる」というのは、本当によくあるケースです。判断基準がコストしかないと、コストに見合った成果が出ないとすぐにやめるという判断をしてしまうのです。もし、その広告が時間がかかってから効果が出るものであった場合、それを短期のコスト回収だけで判断するのはあまりにも短絡的な決断だと言えます。

「ブランディングの広告だから、もう少し様子を見れば売上に繋がってくる」そういった本質を理解していれば、多少広告費がかかっていたとしても、売上が出ない現状に納得ができるため、成果に繋がるまで継続することができます。

しかし、本質が理解できていないために、なんとなくコストがかかりすぎているからやめるという判断をしてしまっているのが現状です。コストは確かにわかりやすい指標ではあるのですが、もう少し全体を見通し、なぜそれをやっているのか本質を掴む事ができれば、我慢して続けられるようになるでしょう。

特にマーケティングにおいては、一度やると判断したことに関しては、ある程度の結果が出るまでしっかりと続けてみましょう。この我慢ができることは、成功するメーカーの特徴だと言えるでしょう。

long way asphalt road in the middle of a mountains

どんなリソースも利用できる

「まだ何もない状態だけれど、新しくメーカーを立ち上げたい」そのような相談を受けることは多いのですが、本人は「何もない」と言っていても、実際にリソースがまったくのゼロという人はほとんどいません。

何かしらその人が持っている人間関係や繋がりをたどってみると、意外にもゼロではなく1や2、もしくは10ものリソースを持っていることも多々あります。

正直な話、本当にゼロベースから始める人というのはいないと言っても過言ではありません。知り合いでも誰でもいいので、声をかけてみるところから初めてみるのです。

例えば友人に美容師がいるのであれば、一度連絡してみて、商品を見てもらってもいいと思います。本当にどんな些細なことでも、それがリソースになるのです。使えるものは遠慮せずに使ってみる。仮に本当にゼロから始める場合であっても、そのくらいの気概がなければビジネスとしては立ち行かなくなるのは目に見えています。

メーカーを立ち上げようと考えるのであれば、自分のリソースを一度洗い出してすべて把握し、それを最大限に活用することが成功への第一歩であり、これから成功していくための大きなヒントになると思います。

Business concept of successful team leader and human resource

この記事の著者

化粧品・健康食品D2Cの競争激化を制する! 勝ち残るための極意を解説 | 通販化粧品・健康食品業界に特化したコンサルティングとダイレクトマーケティング支援
山口尚大EC・通販コンサルタント クリームチームマーケティング代表兼CEO
2006年より化粧品、健康食品業界に特化したダイレクトマーケティング支援を行い、これまで150社250ブランド超の売上アップを実現。業界に特化した豊富な経験やノウハウ、リソースを提供している。

・著書『化粧品・健康食品業界のためのダイレクトマーケティング成功と失敗の法則』
・著書『化粧品・健康食品EC・D2C新規参入パーフェクトガイド』
・書籍と同名のコラムを日本ネット経済新聞にて連載中