マーケティングにおける成功法則

すべての土台は 「自社の立ち位置」を 理解すること

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他社を知り自社をポジショニングする

私が相談を受ける際に「御社の競合はどこですか」という質問をすることがありますが、担当者が競合している企業を明確に言えないことがあります。仮に企業名や商品名を挙げたとしても、それが本当の競合であるのか、どういった点が競合しているのかまでの分析ができていないことは非常に多いのです。

仮に競合商品がドモホルンリンクルであったとしましょう。その場合、競合としてどこまで商品のことを理解しているのかというのはとても重要です。例えば広告はどの媒体で出稿されていて、ランディングページのデザインはどうなっているのかということはもちろん知っておくべきですし、実際に購入してみて何日後に商品が届き、梱包の具合やパッケージのデザインがどうなっているのかをチェックすることも必要です。そして購入後、電話や DM はどのくらいの頻度で実施しているかなど、本当に競合と考えているならば、そこまで知り尽くして、分析をしなければなりません。

つまり、競合だと「思っているだけ」ではダメなのです。
「そんなところまで?」と思うかもしれませんが、そこまで細かく見て、はじめて競合を知ることができるのです。自社の商品の売り方とどこが同じでどこが違うのか。そういったところから、他社とは違う独自のポジショニングに活かせる情報が得られるのです。

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最も強いポジショニングは「カテゴリーワン戦略」

これから新規参入するメーカーや、すでに商品を販売しているものの売上が頭打ちになってしまっているメーカーにとって、現状の市場で大きな売上をあげるというのはなかなか難しいと言えます。

その理由は、競合があまりにも多すぎるからです。既存の市場に新しい商品を作って投入したとしても、コストだけでなく時間もかかりますし、似たような商品がたくさんあるため、すぐに埋もれてしまいます。

視点を変えて自分だけの市場をつくってしまうほうが、競合もおらずスピードも早い。マーケティングでは、こういった考え方を「カテゴリーワン戦略」と呼んでいます。

ニキビ用化粧水を例にしてみましょう。ニキビと言えば、かつては顔のニキビに関する商品しかありませんでした。人前に出て気になる部分というのは顔なので、「ニキビ用化粧水といえば顔用のものしかない」と思い込んでいるメーカーがほとんどだったと思います。

しかし、ターゲットを絞り込み、ニーズをリサーチしていくと、ニキビで悩んでいる人の中には、顔だけでなく背中のニキビに悩んでいる人が一定数存在していることがわかりました。

これまで、人に見られるのは顔だけだと考えられていたところ、「背中を出すような服を着たい、でも背中のニキビが気になって着られない」そんな悩みを持っている人も多いことがわかったのです。
そこで、背中専用のニキビ用化粧水を発売してみたら、これまで販売していた顔用の化粧水とは比べ物にならないほど大ヒットしました。切り口を変えて新しい市場を創出し、ターゲットの悩みにピンポイントに応える商品を販売したことで、その市場を独占することができたのです。もちろん、その後似たような商品はたくさん発売されましたが、先行者利益は取れましたし、何よりも背中ニキビの市場でのポジションは、現在ではしっかりと確立されています。

既存の競合の多い市場をあえて選んで参入するよりも、まだ誰もいないカテゴリーの市場を狙うのは、これから新規参入をしようとしているメーカーや、売上が頭打ちになっているメーカーのマーケティング戦略としては非常に効果的です。

「新しい市場を創出する」と聞くと難しい話に聞こえるかもしれませんが、実際には既存の市場の切り口を少し変えるだけで良いのです。まだまだ新しい市場はたくさん創出できると思います。カテゴリーワンをどのように狙っていくかの具体的な方法は、別の記事で詳しく触れていきます。

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この記事の著者

すべての土台は 「自社の立ち位置」を 理解すること | 通販化粧品・健康食品業界に特化したダイレクトマーケティング支援とコンサルティング
山口尚大EC・通販コンサルタント クリームチームマーケティング代表兼CEO
2006年より化粧品、健康食品業界に特化したダイレクトマーケティング支援を行い、これまで150社250ブランド超の売上アップを実現。業界に特化した豊富な経験やノウハウ、リソースを提供している。