顧客管理と維持における成功法則

購入を引き寄せる力! 接触頻度と購入頻度の密接な関係性

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接触する理由をつくる

はじめて商品を買っていただいたお客様に対して、「別の商品もありますよ」「新商品が来週発売します」と継続してアプローチをする。このように既存顧客との接点を定期的に持つことは、積極的に行っていく必要があります。

なぜなら、こちらから接触していかない限り、顧客から勝手に商品を購入してくれることは稀だからです。もちろんゼロではありませんが、一般的には、メールや DM など、こちらからの接触によって、消費者が新たなニーズに気づき、商品が売れていきます。そのため、「接触頻度以上に購入頻度は上がらない」ということは覚えておくべきでしょう。一人のお客さんから、より頻繁に注文が欲しいと考えるのであれば、積極的にアプローチを行い、接触頻度を高めなければならないということです。

しかし、接触頻度を増やすといっても、何も考えずやみくもにメールや DM を送りつけるのは、工夫が足りません。私はよく「季節やイベントごとに接触してください」と、ご提案しています。季節やイベントとは、例えば「春の入学シーズン」や「クリスマス」や「バレンタイン」などのようなもので、掘り起こせば山のようにたくさんあります。単純に接触するよりも、季節のイベントや「母の日」、「顧客の誕生日」など、理由をみつけてユーザーに接触することで、ユーザーが納得してメールや DM を開ける状況にするということです。

よく「3 ヶ月に 1 回 30%オフセールをやっています」などの例もありますが、それだけでは、顧客にはセールをする理由まで伝わりません。ただの安売りだと思われては逆効果ですから、きちんと理由を明確にして接触するという事が重要なのです。

例えば自社の設立記念日などを「○○(商品名)の日」などと独自に付け、そのタイミングに大々的なセールを行うなど でもいいでしょう。結局、既存顧客を維持するということは「顧客の関心を維持する」ということに他なりません。

つまり、「以前利用したメーカーだけど、最近も新商品が次々に発売されているな」などと、関心を持たせなくてはならないのです。「最近は何も動きがないな」と、関心を失わせてしまったら、消費者はすぐに他のメーカーに移ってしまいます。常に顧客からの関心を失わないように、季節やイベントを利用して接触しておくというのは有効だと言えるでしょう。

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月1から週1にメルマガの頻度を上げた結果

既存顧客に手軽にアプローチできる手段として最初に変えられるのが、メールマガジンの配信です。そこで問題になるのが「いつ、どのくらいの頻度で送ったらいいのか」ということです。

結論からお話しすると、メルマガは、より多く、頻繁に送ったほうが効果的なようです。「今の時代メルマガなんて誰も読んでいないよ」と考えている経営者や担当者も多いかもしれませんが、本当にそうなのかはきちんと検証する必要があります。大量に情報が溢れている現代においては、消費者は自分に関係のないものは無視するものです。それはメルマガであろうがLINE だろうが同じで、メディアの問題ではありません。

例えば、ドライヤーをモールで最安値だったショップから購入し、そのショップから送られてくる他の電化製品のセールをお知らせするメルマガであれば、確かに読まずに無視するかもしれません。しかし、これがもし自分の悩みや関心事に関する内容であれば、話は変わってきます。

例えば、年齢を重ねてきて不足する栄養分を補うためのサプリメントを購入した人は、そのサプリメントだけでなく自分の健康や栄養素の働きなどに関するテーマにも興味を持っているはずです。そのため、そんなニーズを満たすための情報をもっと知りたいと考えているケースが多く、全く無視するということは少ないのです。

また、メルマガや DM は、「読まれないからこそ何度も送る」べきです。例えば公共料金などの督促や役所からの重要な通知は、何度も何度もお知らせが届きます。封筒などの外観や宛名の体裁が変わっていることも多いはずです。それは、必ず内容を読んでもらい、行動を起こしてもらうための工夫なのです。

「メルマガを楽しみに待っている消費者はいない」その前提で考えると、メルマガを開くのは「たまたま」ということがとても多いわけです。そのため、タイミングがとても重要です。消費者のメールボックスにしかるべきタイミングでメルマガが届いていなければ、メルマガを開いてくれません。メルマガの件名やタイトルを工夫しつつ、何度も何度もアプローチすることで、消費者の目に留まり、行動してくれるきっかけとなるのです。

これは以前、私がコンサルティングを担当したメーカーの話です。そのメーカーは、月に一度しかメルマガを送っていませんでした。やはりあまり頻繁にメールを送るのはよくないと思い、その頻度にしていたようです。そこで、これまで月に一度の配信だったメルマガを「週に一度」に変更してもらいました。理由は先にあげたように、メールを読んでもらえるタイミングを増やしたかったからです。通数を増やすといっても、基本的な内容は同じで、件名と冒頭の挨拶文だけ少し変更するだけ。それ以外はほとんど変えずに毎週送ってもらうようにしました。メルマガの配信頻度を上げただけ、本当にそれだけのことでしたが、効果は明らかに出てきました。やはりユーザーの目に留まる確率が増えたのか、売上が大きく上がったのです。中身をほとんど変えず、ただ月 1 配信を週 1 に変えただけでしたので、メーカーの担当者も驚いていました。

「自分だったら絶対に読まない」「私だったらうっとおしいと思ってしまう」と考えてしまいがちですが、やはりアプローチをかけないと販売には繋がらないという原則は理解しておく必要があります。「メルマガを送っても意味がないし、やめておこう」と根拠なく判断してしまうのは非常にもったいないですし、商品名やブランド名がユーザーの目に入るだけでも印象は全く変わってきます。既存顧客の接点として、メルマガはしっかりと送るようにしましょう。

Calendar appointment date

この記事の著者

購入を引き寄せる力! 接触頻度と購入頻度の密接な関係性 | 通販化粧品・健康食品業界に特化したコンサルティングとダイレクトマーケティング支援
山口尚大EC・通販コンサルタント クリームチームマーケティング代表兼CEO
2006年より化粧品、健康食品業界に特化したダイレクトマーケティング支援を行い、これまで150社250ブランド超の売上アップを実現。業界に特化した豊富な経験やノウハウ、リソースを提供している。

・著書『化粧品・健康食品業界のためのダイレクトマーケティング成功と失敗の法則』
・著書『化粧品・健康食品EC・D2C新規参入パーフェクトガイド』
・書籍と同名のコラムを日本ネット経済新聞にて連載中
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