Woman using smartphone

パソコンからスマホへ、デバイスの大転換

次に、近年消費者側に起こった変化についてみていきましょう。2000年代後期に入り劇的に変化した点といえば、インターネットを利用するデバイスが、パソコンからスマホへと移行したことです。いまや、ほとんどの人がスマホを持っている時代。若い人は、パソコンは持たずスマホだけという場合も多くあります。

最近、女性が主な顧客となる化粧品 EC サイトでは、売上の8 割以上がスマホ経由だと言われています。1人1台スマホを持つようになったことで、商品をいつでもどこでも購入できるようになったのです。いつもインターネットに繋がるスマホの利便性は高く、仕事でパソコンを使う人でも、自宅ではスマホしか使わないという人が増えています。実際、皆さんのまわりの女性の方に聞いてみても、買い物はスマホでする、という人がほとんどではないでしょうか。

同時に情報収集の形も大きく変化しました。これまでは、サイトやブログなどのテキストから情報を得ることが主流でしたが、スマホの普及によりYouTube などの動画配信サイトや、Instagram などの SNS サービスが拡大し、テキストではなく動画や画像から情報が取得できるようになったのです。商品の動画や画像などを見られるようになったことで、消費者が得られる情報の質は高くなったと言えるでしょう。

いまや、消費者が利用するデバイスは完全にスマホに切り替この変化に乗り遅れることなく、いかにスマホから買いやすい仕組みをつくるのかということが、今後のカギになるでしょう。

The female hands and smart phone

情報が溢れ、ユーザーは賢くなった

デバイスの変化は、ユーザーの意識にも大きな影響を与えています。過去には、口コミサイトでの高い評価や、芸能人ブログで紹介されている商品が盲目的に信用され、商品が飛ぶように売れていた時代がありました。しかし、デバイスがスマホへ変化したことで情報に触れる機会が爆発的に増え、「ユーザーが賢くなった」のです。そのため、「この口コミはやらせじゃないか」「芸能人の発言はビジネスかも」と情報の真偽をシビアに感じ取るユーザーが増えたのです。

最近では Google の検索結果すら信じない人もいます。「上位表示されているサイトが正しい情報であるとは限らない」と、情報の精度を見極め、慎重に選択するユーザーが増えているのです。

Young shopper is searching for information with a smartphone.

情報の発信側に求められること

インターネットデータセンター(IDC)の調査によると、世界の情報量は、2020 年には 2000 年の約 5000 ~ 6000倍にもなると予測されています(次ページ図 2)。情報過多の現代では、「情報は埋もれやすく、かつ賢くなった消費者に選別されている」という意識を持たなければなりません。

パソコンからスマホへ。デバイスの変化は、インターネットを閲覧する方法を変えただけではなく、情報の発信源や質、信頼性をユーザー自らチェックするという受け手の意識にも影響を与えました。今後、企業はいかに情報を浸透させるかだけでなく、どれだけユーザーの信用に足る情報を発信できるのかという点を考える必要があります。

Dune of the sand

この記事の著者

スマホが変えた購買行動 | 通販化粧品・健康食品業界に特化したダイレクトマーケティング支援とコンサルティング
山口尚大EC・通販コンサルタント クリームチームマーケティング代表兼CEO
2006年より化粧品、健康食品業界に特化したダイレクトマーケティング支援を行い、これまで150社250ブランド超の売上アップを実現。業界に特化した豊富な経験やノウハウ、リソースを提供している。