事業戦略を立てる

事業戦略を立てる(6) 事業計画

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どの山に登るのかを決めなければ、 必要な装備が決まらない

東京にある高尾山のような標高500mくらいの山に登るのと、標高3,700m以上の富士山に登るのとでは、同じ登山と言っても意味合いは大きく異なります。高尾山なら万が一のときのテントや防寒具も必要ないでしょうし、暖かい季節なら短パンにTシャツでも楽に登山を楽しめるでしょう。登山というよりも、ハイキングと言った方がいいかもしれません。

 しかし富士山に登るとなるとそうはいきません。標高が高く、夏であっても日の出前は0°C以下になることもありますから、朝日を見たいのならば防寒具は絶対に必要です。山の天候が急に変わったときのために、防寒具も必要です。富士山は活火山なので、万が一に備えてヘルメットを装備することも推奨されています。

 ビジネスも同じで、「どれくらい高い山に登りたいのか」によって、必要な装備が変わってくるのです。

 《売上=客単価×顧客数×頻度》という数式に当てはめたとき、年間1,000万円の売上目標で客単価が5,000円の場合、年間で2,000人、月にならして約160人の新規顧客がいればいいことになります。しかし売上目標が1億円の場合は、年間2万人、毎月約1,600人の新規顧客が必要ということになります。

 160人の新規顧客を獲得するための広告費と、1,600人の新規顧客を獲得するための広告費が同じはずはありません。また、製品の生産ロットも変わるでしょうし、注文が入ってから決済、発送に至るまでの業務フローも変わってくるでしょう。そうすると、仕入れ値や人件費にも影響が出てきます。

 このように、事業計画がなければ必要な経費を算出できず、予算を組むことができないのです。特に広告の場合は「できるだけ安く広告を出したい」という発想をする事業主も多いところですが、それではあまりに抽象的すぎて狙った効果が得られなくなる可能性が高まります。

 経費を最小限に抑えつつ売上を最大限に、という視点は確かに重要ですが、かけるべき経費があるという視点を持つこともまた重要なことです。 

Hike in Patagonia

この記事の著者

事業戦略を立てる(6) 事業計画 | 通販化粧品・健康食品業界に特化したコンサルティングとダイレクトマーケティング支援
山口尚大EC・通販コンサルタント クリームチームマーケティング代表兼CEO
2006年より化粧品、健康食品業界に特化したダイレクトマーケティング支援を行い、これまで150社250ブランド超の売上アップを実現。業界に特化した豊富な経験やノウハウ、リソースを提供している。

・著書『化粧品・健康食品業界のためのダイレクトマーケティング成功と失敗の法則』
・著書『化粧品・健康食品EC・D2C新規参入パーフェクトガイド』
・書籍と同名のコラムを日本ネット経済新聞にて連載中