2割の顧客が8割の売上をつくっている。これが有名な「パレートの法則」です。これは、ダイレクトマーケティングにおいても当てはまります。
既存顧客のなかでも、特にお金を使ってくれる「ロイヤルカスタマー」をどれだけ大切にしていくか、これで将来の売上は大きく変わってきます。
あるメーカーは、年間である一定額を購入している顧客のことをロイヤルカスタマーと位置づけ、優遇しています。その企業は、お米が原料の美容液を販売していて、お米自体も地方の提携農家が育てたとても品質の高いものを使っています。そこで、毎年収穫の時期になると、そこで取れたお米をロイヤルカスタマー向けにプレゼントしているのです。
「化粧品と同じく、栄養価の高いお米です。年に一度のこの時期にぜひご賞味ください」そのようなメッセージと共に、収穫時期に、ロイヤルカスタマーにだけプレゼントを送っているのです。突然お米が送られてきた顧客は、驚きや「自分だけの特別感」を感じることができます。「しっかりと自分を見てくれている」と、大事にされていることが伝わるのです。
一般的なノベルティやサンプル品などをプレゼントするよりも、特別感を感じられる演出です。何よりも、自分がメーカーを支えているロイヤルカスタマーだという意識も芽生えさせることもできるため、うまく顧客の心を掴んでいる好例だと言えます。
こういったロイヤルカスタマー向けの特別な取り組みに対しては、できる限り大きく投資をしていく必要があります。これまで何の施策も行っていなければ、その分、感じる効果も大きくなるでしょう。