事業戦略を立てる

事業戦略を立てる(4) 顧客戦略

Business people planning strategy
クリームチームマーケティングでは150社250ブランドの支援実績と独自のノウハウを元に、戦略立案から施策実行まで一気通貫して支援しています。化粧品・健康食品D2Cビジネスに課題がある方はお気軽にご相談ください。⇒無料のパーソナルコンサルティングで相談する

顧客とは、あなたの製品を使うことで幸せになる人のことです。

顧客とはまさに、何かしらの「不」をすでに感じていて、あなたの製品を使うことによってその「不」のない世界に行くことができる人のことです。あなたの製品がソリューションになる人のことを顧客と呼びます。

 ここで設定する「顧客」のことを、マーケティングでは「ペルソナ」と呼びます。ペルソナは、できるだけ具体的に設定しましょう。いつも何時頃起きていて、どんな仕事をしているのか。または専業主婦なのか。どんな趣味を持ち、どんな服装やインテリアを好むのか。年齢は何歳くらいで、都心に住んでいるのか、それとも郊外に住んでいるのか。

 習いごとはしているのか、収入はどれくらいか、これからどのような 人生設計を考えていて、暮らしの中で何を大切にしているのか。また、日頃不便だと感じていることは何か、こういったことも、具体的に挙げていきます。

CUSTOMER RELATIONSHIP MANAGEMENT

なぜ、ペルソナを具体的に設定する必要があるのか?

なぜ、ペルソナをここまで具体的に設定する必要があるのでしょうか?それは、ペルソナを明らかにしなければ、広告の表現方法や顧客と商品とのタッチポイント(接点)をどのように設計すればよいかが定まらないからです。

  先ほど、50代の女性をターゲットにしながらTikTokでバズっている女子高校生をイメージモデルにするという例を紹介しました。これはかなり極端な例ではありますが、ペルソナをしっかり設定できていないと、似たようなことが起こってしまうのです。

  また、20代の女性と50代の女性とでは、日常的に最も利用するデバイスも異なります。20代の女性はパソコンを所有していないことも多く、インターネットを利用するデバイスはスマホがメインです。

 同じ専業主婦という属性でも、20代と50代とでは時間の使い方や生活スタイルには大きく差があります。このほかにも、情報収集の手段や利用するSNS、その利用の時間帯など、さまざまなことが年齢層などの属性によって大きく異なるのです。

 ペルソナがはっきり決まれば決まるほど、マーケティング戦略も決まってきます。とはいえ、ペルソナをつくるときには注意するべきことがあります

Digital marketing

想像でペルソナをつくらない

 ペルソナを設定するときによくありがちな失敗例が、想像でペルソナをつくってしまうことです。たとえば、「40代の女性は子どもも大きくなっているから、自分の時間を確保しやすい」と思っていたところが、実は晩婚化の影響で小さな子どもを抱えている女性が多く、また仕事でも責任あるポジションについていることが多いため、毎日ハードワークで自分の時間をほとんど取ることができないのが実情だったりもします。

   想像でペルソナをつくってしまうと、いつの間にかメーカーにとって都合のよい、意味のないペルソナが出来上がってしまうこともありますので、この点は注意が必要です。

  そうならないようにするためには、ユーザー像の条件に多く当てはまる身近な人を探し、その人に詳しくヒアリングをしながらペルソナを想定していくといいでしょう。さらには、製品を実際に使ってもらって感触がよかった人に細かくヒアリングをするのもひとつの方法です

Doctor asking patient questions

この記事の著者

事業戦略を立てる(4) 顧客戦略 | 通販化粧品・健康食品業界に特化したコンサルティングとダイレクトマーケティング支援
山口尚大EC・通販コンサルタント クリームチームマーケティング代表兼CEO
2006年より化粧品、健康食品業界に特化したダイレクトマーケティング支援を行い、これまで150社250ブランド超の売上アップを実現。業界に特化した豊富な経験やノウハウ、リソースを提供している。

・著書『化粧品・健康食品業界のためのダイレクトマーケティング成功と失敗の法則』
・著書『化粧品・健康食品EC・D2C新規参入パーフェクトガイド』
・書籍と同名のコラムを日本ネット経済新聞にて連載中