効率的なシステムを構築する

効率的なシステムを構築する(2)決済方法

Online shopping and e commerce
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なぜ決済方法が重要なのか?

カートシステムの次に重要なのが「決済方法」です。どのような決済方法を搭載するかによっても、購買率や売上高が変わってきます。

ECサイトでは実店舗のように対面でお金のやり取りができないため、クレジットカード決済や代引き、銀行振込など、何らかの決済方法が必要です。決済方法にはこのほかにもコンビニ決済、PayPay系、携帯電話のキャリア決済など、さまざまな方法がありますが、決済方法は可能な限り種類を取りそろえておくべきです。

ここでスムーズに決済まで誘導することができないと、「カゴ落ち」と呼ばれる現象が起こります。顧客がカートに商品を入れたまま、ECサイトから離脱してしまうのです。

たとえば、クレジットカード決済ができず、ほかの選択肢として代引きか銀行振込しかない場合、どちらも手数料が発生するため、顧客は「損をする」と感じてしまいます。そこで、「とりあえず今日は買うのを止めて様子を見よう」とカゴ落ちしてしまうのです。なかには、完全に離脱してクレジットカードが使える他店に流れてしまうケースも少なくありません。

決済の瞬間は、商品が購入される上で最も重要な瞬間です。ここで「希望する決済方法がない」という理由で離脱されてしまうと、そこからのリカバリーはとても難しくなってしまいます。

ECサイトで重要なことは、商品をカートに入れてから決済が完了するまでの流れを可能な限りスムーズにすることです。住所登録をするのにフォームアシストがない、入力する項目が異常に多い。こういったことも顧客の購買意欲を下げる要因になりますが、希望する決済方法が選べないのは致命的と言っても過言ではありません。

A woman holding credit card while using and typing on laptop with blank white screen

販売する商品やビジネスモデルに応じた 有利な決済方法がある

決済方法として、クレジットカードは未だに主流です。しかし、クレジットカード決済だけでは顧客を取り逃がしてしまいます。

では、どのような決済方法を揃えておけばよいのでしょうか?決済方法はできる限り多く用意しておくべきですが、闇雲に揃える必要はありません。商品やビジネスモデルによって優先順位が高いものから揃えると効率的です。

定期商品に適した決済方法:クレジットカード

定期商品において最も顧客の継続率が高くなる決済方法がクレジットカードです。クレジットカードは一度定期コースで登録しておくとカートシステムが自動で決済手続きをしてくれるため、顧客が毎回決済手続きをおこなう必要がありません。定期商品を扱うショップでは、クレジットカード決済の導入は必須です。

若年層向けや高額商品に適した決済方法:Paidyなどの後払い分割

Paidy(ペイディー)は、クレジットカードを持たない人でも翌月に一括後払いができる決済サービスです。PayPalに買収されてAppleやAmazonの決済手段にも採用されているため、PaidyをAmazonなどで利用している人もいるかもしれません。Paidyの審査は簡易的で本人確認も不要なため、若年層向けの決済方法としても適しています。

また、本人確認を行えば分割で後払い決済を利用することも可能です。30代、40代以上に比べて収入が低い若年層にとっては、後払い分割の決済は非常に便利です。また、高額商品の決済方法としても、後払い分割は適しています。

トライアル商品に適した決済方法:後払い

トライアル商品の売りは価格が安いことです。なかには、トライアルセットをワンコインで販売しているショップもあります。トライアル商品を売るときに重要なのが、価格が安いからこそ顧客に可能な限り決済を意識させないことです。そのため、決済方法としては後払いが最適です。

たとえば、「購入する」をクリックしたら注文が成立し、すぐにトライアル商品が手元に届く。届いた箱を開けてみると、商品と一緒に請求書と振込書が同封されている。通販でトライアル商品を購入する場合、このような流れを採用する企業が多くなってきました。トライアル商品においては、決済を意識させないことが成約率にも大きく影響します。

Group of credit cards

この記事の著者

効率的なシステムを構築する(2)決済方法 | 通販化粧品・健康食品業界に特化したコンサルティングとダイレクトマーケティング支援
山口尚大EC・通販コンサルタント クリームチームマーケティング代表兼CEO
2006年より化粧品、健康食品業界に特化したダイレクトマーケティング支援を行い、これまで150社250ブランド超の売上アップを実現。業界に特化した豊富な経験やノウハウ、リソースを提供している。

・著書『化粧品・健康食品業界のためのダイレクトマーケティング成功と失敗の法則』
・著書『化粧品・健康食品EC・D2C新規参入パーフェクトガイド』
・書籍と同名のコラムを日本ネット経済新聞にて連載中