効率的なシステムを構築する

効率的なシステムを構築する(4)コンテンツ戦略

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商品だけ掲載して終わりにしてはいけない

ECサイトをつくるときに気をつけならければならないのが、「商品だけ掲載して終わりにしてはいけない」ということです。

ECサイトの主な役割はショッピングですが、サイトに来た人に「この商品がほしい」と思ってもらうためには、「商品を買ってメリットがあるかどうか」の判断を下してもらえるだけの情報を相手に提供することがとても重要です。

たとえば、商品を正面から撮影した写真だけが掲載されていて配合成分が羅列されているだけでは、消費者も購入するべきかの判断ができません。少なくとも、その商品がどんなもので、どんな悩みに対応していて、どうやって使うのかといった情報がなければ、判断は難しいでしょう。

消費者は常に情報を探しています。商品の情報だけでなく関連する情報もコンテンツとしてサイトに掲載し、提供できる情報の幅を増やしましょう。

商品情報だけではないコンテンツのつくり方

では、商品情報以外のコンテンツはどのようにつくればよいのでしょうか?ここで重要になってくるのが、「顧客戦略」のところでお伝えした「ペルソナ」です。

設定したペルソナが「40代後半の女性で、フルタイムで仕事をしている。都心の便利な場所に賃貸で住んでおり、結婚して子どもはいない」という人物だったとしたら、その人物があなたのECサイトをどこで知り、どのように流入し、ECサイトの中でどのような行動を取るのかを考えてみるのです。

コンテンツをつくるときには、顧客が商品に出会い、購入してリピートし、ファンになるまでの行動や思考、感情を時系列で視覚化してみることがポイントです。

Blog on a laptop screen mockup

コンテンツマーケティングの重要性

ECサイトに多様な情報が載っていることは、別の意味でも大きな価値を生み出します。その情報を求めている人とも接点を持つことができるのです。

商品を求めている人だけでなく、役立つ情報を求めている人がECサイトに流入し、やがて商品にも関心を持ち、顧客になっていく。このようなマーケティング施策を「コンテンツマーケティング」と呼びます。

コンテンツマーケティングが成功するカギは、オーガニック検索で上位表示されることです。そして上位表示されるためには、サイト内に質の高いコンテンツが大量に含まれていることが重要です。質の高い情報はユーザーのECサイトの滞在率を高めますし、滞在率はGoogleの評価対象にもなるのです。

要するに、単に商品を登録して必要最低限の情報だけを掲載しているECサイトよりも、関連するコンテンツを多様に掲載しているECサイトの方がGoogleからも評価されやすく、検索上位に上がるため、多くの人に見つけてもらいやすいということです。

GoogleがSEO上で非常に重視している概念として、「E-A-T」という概念があります。E-A-Tは、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字をとったものですが、この概念は、コンテンツをつくるときに重要な指標になります。

たとえば、コンテンツの下部に執筆者の写真とプロフィールを入れる。皮膚科の医師が監修していることを明記する。プライバシーポリシーや運営者の情報を明記する。このように、専門性・権威性・信頼性を高めることによって、Googleからより高い評価が得られます。

ちなみに、これらのコンテンツをつくるためには、企画・ライティング・編集という作業が必要となりますが、制作会社は基本的にサイトデザインやコーディングが専門分野なので、コンテンツ制作は専門外です。

しっかりペルソナに届く良質なコンテンツをつくって情報発信を行うためには、製品の豊富な知識、メーカーのビジョンやミッションを深く理解していることが不可欠ですから、基本的にコンテンツは外注せずにメーカーが企画・制作をするものと考えましょう。

Content marketing

この記事の著者

効率的なシステムを構築する(4)コンテンツ戦略 | 通販化粧品・健康食品業界に特化したコンサルティングとダイレクトマーケティング支援
山口尚大EC・通販コンサルタント クリームチームマーケティング代表兼CEO
2006年より化粧品、健康食品業界に特化したダイレクトマーケティング支援を行い、これまで150社250ブランド超の売上アップを実現。業界に特化した豊富な経験やノウハウ、リソースを提供している。

・著書『化粧品・健康食品業界のためのダイレクトマーケティング成功と失敗の法則』
・著書『化粧品・健康食品EC・D2C新規参入パーフェクトガイド』
・書籍と同名のコラムを日本ネット経済新聞にて連載中